読むだけでいい基本情報技術者試験対策9:CPUの種類
今回はCPUの種類や亜種について学んでいきます。
CPUにはその用途に応じて、2つに分類されます。
1つは、CISC(Complex Instruction Set Computer)です。シスクと呼ばれています。これは複雑な命令を処理することに優れています。PCに入っているCPUはこれです。
もう1つはRISC(Reduced ISC)です。これは命令体系は単純で命令長も固定のものしか扱えません。組込みシステムでよく利用されているものです。
このCISCとRISCの話を聞くと、どうもRISCの方が先にできていて、CISKはRISCの単純な上位互換なのではないかと思ってしまいますが、実はそうではありません。
もともとSICSは1970年代に計算機の性能を上げるために採用されていたものです。当時は、1つの複雑な命令をいかに効率よく行えるかで全体の効率を上げようという流れでした。しかし、ある時、逆に簡単な命令を組み合わせて複雑な計算を行えば全体として処理能力が速くなるのではないかと考えた人がいました。これを実装するために、命令長を揃えたパイプライン処理というものが考案されたのです。
このため、CISCには命令長や命令フォーマットには決まりがないことや、1つの命令を複数のクロックに渡って実行できるという柔軟さがあるという特徴があります。逆にRISCには命令長は固定サイズで、単一クロック処理を行うという特徴があります。
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次に、マルチコアプロセッサというものについて説明していきます。
これは、1つのCPU内に複数のコアを集積したマイクロプロセッサです。シングルコアと比較して消費電力を押さえながら処理速度を高速化できるというなんとも都合のいいやつです。コアが2つでデュアルコア、4つでクアッドコアと呼びます。
最後にGPUの話題にも触れておきます。
GPUとは3D画像処理を高速に実行する演算装置です。数千のコアでデータを並列処理できます。近年のPCのCPUにはGPUが内蔵されたモデルが使用されています。
このGPUは暗号通貨のマイニングで使われることでも有名です。
CPUほど命令の実行に柔軟性はありませんが、特定の用途には強力な処理能力を持つのが特徴です。PlayStationなどの中にも入っており、ここでは刻一刻と変化する画面を生成する処理をしています。簡単に言えば、大量の行列計算を並列で、とてつもなく速い(リアルタイム)で処理しているのです。
今回はここまでです。
ここでコンピュータの5つの装置の処理に関係するCPUの話題が終わりました。次からは記憶装置について学んでいきます。