読むだけでいい基本情報技術者試験対策5:クロック周波数

今回はクロック周波数について学んでいきます。

この話はCPUに限ったことではなく、コンピュータの全体に関わることです。

 

まず、クロック周波数が存在する目的から考えていきましょう。

コンピュータは前々回で学んだように、様々な装置が存在しています。もしそれぞれの装置が制御装置が意図したタイミングではなく、それぞれの処理が終わったタイミングでバラバラに機能したらどうなるでしょうか。メモリは読み取れず、ほかの処理済みの情報なども交錯して混沌としていくでしょうね。これは人体が脳の意思ではなく、それぞれの臓器がそれぞれの役割をただ果たしているだけの状態を考えればよいでしょう。もし大腸と胃の消化のタイミングがズレてしまったら、消化が途中で止まって大変なことになりますね。

 

このようなことを防ぐため、人体、もといコンピュータは内部で全部の装置の動作のタイミングを揃える必要があるのです。

この際に使用されるタイミング。これがクロック信号と呼ばれるものです。

クロック信号とは、コンピュータ内部で一定の間隔で電圧が高圧と低圧を繰り返す信号です。この信号に従って装置が足並みを揃えています。いわばコンピュータの鼓動ですね。そして、このクロック信号が1秒間に何回繰り返されるかをクロック周波数といいます。この単位はGHz(10^9回/s)です。

 

基本的には、このクロック周波数が高いほどコンピュータの命令実行速度や処理能力は向上します。しかし、コンピュータの性能はメモリの性能やHDDなど、様々な変数影響してくるため、クロック周波数で一意的に定まるものではありません。この点は注意しておきましょう。頭の回転が早いからって必ずしも「頭がいい」わけではないですよね。記憶力や洞察力も重要です。

 

今回はここまでです。次回からはCPUとメモリの話になります。