読むだけでいい基本情報技術者試験対策11:記憶装置2ー半導体メモリ

今回は、前回学んだメインメモリとキャッシュメモリというのは実際にどんなもので作られ、どのような性質を持っているのかを学んでいきます。 

 

コンピュータの中の記憶装置は半導体メモリで構成されています。これには主に2つの分類があります。RAM(Random Access Memory)とROM(Read Only Memory)です。RAMは電源を切るとそれまで保持していた記憶を失う性質があります。この性質は揮発性と呼ばれています。対してROMは記憶が失われないため、不揮発性ということになります。一長一短があるということですね。

 

まず、RAMの話をしていきましょう。

RAMはさらに2つに分類されます。DRAM(Dynamic RAM)とSRAM(Static RAM)です。両者は性質がかなり異なります。

DRAMコンデンサ電荷を備えているか備えていないかで1ビットを表現します。例えば電荷を持っていれば1で持っていなければ0というなやり方です。電荷で情報を表現するため、電源が供給されなくなれば記憶は失われてしまうのですね。DRAMは構造が簡単で、高集積化に適しているためSRAMよりも安価になります。たくさん重ねて使うことでより賢くなれるということです。コンデンサ電荷を情報単位としているため、放置すると自然放電してしまいます。そのため、一定時間ごとに記憶内容を維持するためのリフレッシュという作業を行う必要があります。これは記録を再書き込みするということです。DRAMは主にメインメモリに使用されます。

 

SRAMフリップフロップ回路で構成されます。そのため、高速だが、構造は複雑になり、集積度を高めにくく、小容量で高価になってしまいます。電源が供給される限りは記憶内容を保持できるため、リフレッシュは不要です。キャッシュメモリに使われます。

 

次にROMです。ROMは本来読み出し専用ですが、ユーザーが自由に消去、書き込みができるPROM(Programmable ROM)というものも出てきています。

ROMはPROMも含めて4つ種類があります。

マスクROMは書き込みも消去もできません。製造時に書き込まれたデータ以外、ユーザーは書き込むことができない仕組みになっています。

EPROM(Erasable ROM)は紫外線を当てることで中身を全消去できます。書き込みも可能です。

EEPROM(Electrically Erasable ROM)は電圧をかけることで部分消去が可能です。消去・書き込みは1バイト単位で行えます。

最後にフラッシュメモリも電圧をかけて全消去や部分消去が可能です。書き換えはブロック単位ででき、消去後に書き込むことができます。

 

今回はここまでです。次はこのような素材からなるメインメモリやフラッシュメモリは実際にどのような運用がされているのかを見ていきます。